千石/デザイン fusion 仕事術

交剣知愛、人と関わり成長する。疾風迅雷、世の中の動きに敏捷に構える。

【Design】全部できなければいけない時代が終わった

デザイナーに誰でもなれる時代へ

『自宅学習で4週間でWEBデザイナーに!』たまに見る広告である。

ただあながち間違いではない時代になっています。

・・・デザイナーおじいちゃんの言葉が聞こえそうである。「デザインなめんな、と」(いつも私が口癖のように言われておりました)

デザイナーってすごく絵が上手で、さらさら〜とサムネ(ラフ画)書いてお客様の目の前で、こんな感じですかねぇ「お、そうそう、いいね!」というかっこいいイメージ。

そして実際そうだった。(20年前までは)

 

デザイン業界に大きな変革をもたらしたのはやはりmacだろう。

自分が学生の頃に流行った「DTP」という言葉。今もあるのだろうか。

激動の印刷業界の話は、もう過去の話だからおいといて、私が懸念しているのは『サムネが書けるデザイナーの需要』についてである。

 

絵が上手くなくてもデザイナーになれるのである。正直言って私たちには死活問題に近い。

  • クオリティの高い素材は世の中(ネット上)に溢れている。

  (昔は一個一個CDと本のセットを買っていたのに。しかもショボかった。)

  (やはりこれも高い本を買っていた。今でも業界によっては本は重要とは思いますが)

  • そもそもテンプレート素材も無料である。

  (デザイナーかセミプロかわからんけど結構重宝する)

 

10年で大きく変わりました。

イラストレーターも同じくだと思いますが、仕事を継続的にとっていくためには、

まず

「多様性」(様々なことができる、書ける)

「納期対応」(プロは仕事が本当に速い)

「クオリテイ」(言わずとも必須)

「知識」(デザイン経験が長いと色々と定石を外さない)

「提案力」(最初から2案つくってみせる引き出し)

思いつくままに書いているのでまだまだあると思いますが。

これ全部ができているから私たちはデザイナーというプライドを持って勝負することができます。本当にクオリティが高いものは素人でも絵が描けなくても時間をかけてじっくりやればプロを凌ぐほどのものが出来ます。それでささっと出来るツールが出来てしまうともう廃業です。

『サムネが書けるデザイナーの需要』もう、半分くらいは無いと思います。

なぜなら、自分達の世代でさえもう満足に描けないです。もう20代、30代の新進気鋭のデザイナー達が新しい感性で世の中をデザインしていきます。(サムネ書けるのか??)

 

40代という最もそれまでの伝統を重んじる世代でさえ、その上の世代から見るとそもそもデザイナーではないのかも知れません。

ただ忘れてはいけません。技を極めるということを。

 

ありがとうございました。

 

【千石】

 

 

 

 

 


 

にほんブログ村のランキング参加を始めてみました。

記事を読んでいただけたら、下のボタンを押していただけたら幸いです。

よろしくお願いします。

にほんブログ村 デザインブログへ
にほんブログ村 ブログランキング・にほんブログ村へ